脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

ヤマトの宅配会社の人が、汗水たらして運んでいるのは忘れてはならない事実

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ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイの前澤友作社長が、Twitterで以下の発言をして、炎上状態になっている。

 

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客に対して、社長自ら「お前みたいな感謝のない奴は二度と注文しなくていい」と発言するのは、決して感心できるものではない。これで気分を害する人が出てくるのは当然なので、経営者としてはやはり軽率な発言だったと言わざるをえないだろう。

 

ただ、僕は前澤社長がこう言いたい気持ちもなんとなくわかる。それに、これは結構大事なことを言っていると思う。発言は不適切だったという前提のもと、ちょっとこれについて考えてみたい。

 

ECの分野ではもうAmazonが強すぎて、送料無料なのが当然だと思っている消費者も少なくない。しかし、実際には運送業者なくして、商品が自宅に届くことはない(ダウンロード販売などは除く)。社長が書いているように、ヤマトの宅配会社の人が、汗水たらして運んでいるのは紛れも無い事実であり、「送料取るのかよ、詐欺だ」というような発言をされたら、カチンと来てしまう気持ちもよく分かる。

 

運送業がおそろしいほどブラックなことは有名だ。一日に運ばなければならない荷物は大変な量だと思うし、せっかく運んだのに不在だったりすることも少なくないだろう。エレベーターの無い建物で、重い荷物を階段で3階とか4階まで運ぶ辛さは、想像を絶するものがあるだろう。

 

こういう人達に、少しでも感謝の気持ちを抱けている人は残念ながら多くはない。送料なんて払わなくても運んでもらえるのが当然だと思っている人も多いし、中には「深夜まで運べ」とか、「時間指定をもっと細かくできるようにしろ」とか、そういう無理難題を平気で要求している人達までいる。

 

日本は、サービス業の質が世界でもトップレベルによいと言われているけど、これは裏返せば、それだけ割に合わないサービスの提供を求められている人が多いということだ。ブラック企業をのさばらせているのは、ブラック消費者だという意見も、決して荒唐無稽だとは思えない。そういう側面は確かにあるのだろう、と僕は思う。

 

お客様は神様であり、対価を払っているんだからいくらでも偉そうにしていい、というのは間違っている。飲食店などで、店員さんに対して過度に偉そうにしている人を見るのも、決して気持ちのよいものではない。たとえサービス料を払っていたとしても、相手をしてくれているのは一人の人間だということは、忘れてはならないことだ。

 

スタートトゥデイは、一日6時間勤務など、既存の日本の仕事観を壊すようなチャレンジングな取り組みをしていた企業なので、このことで萎縮することなく今後も頑張って行って欲しい。たとえサービス業であっても、自分の会社の社員と、パートナー企業(運送業者)を尊重しようという姿勢は立派だし、失ってはならないものだと思う。

 

業績悪化で苦しんでいるところだと思うが、ブラック化することだけは避けて欲しいところである。

 

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