脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

「仕事」による健康被害をもっと深刻に受け止めよう

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煙草の害が、クローズアップされるようになってだいぶ経つ。喫煙可能な場所はどんどん少なくなり、煙草が深刻な健康被害をもたらすことは、もはや常識となった。煙草を吸うのと吸わないのとで、寿命には3.5年ほどの開きがあるなんて恐ろしい話もある。

 

ただ、煙草以上に深刻な健康被害をもたらすのに、「害がある」ということが全くクローズアップされないものがあるということを、最近よく考えるようになった。そう、それは「仕事」である。仕事のし過ぎは、深刻な健康被害をもたらしうる。もしかしたら、煙草以上に体に悪いのではないか、というのが僕の最近の考えだ。

 

「また、脱社畜ブログの暴論が始まったよ」と思う人もいるかもしれないが、僕は大真面目である。たとえば数ヶ月前、こんな記事が話題になっていた。

 

一日8時間以上働くと心臓病のリスクが80%も増加することが判明
http://lucifer.ldblog.jp/archives/17482159.html

 

この記事はフィンランドの例なので、労働環境が劣悪な日本の場合はおそらくもっと深刻と考えてよいだろう。

 

また、先日紹介した「年収100万円の豊かな節約生活術」の筆者である山崎さんは、年齢51歳であるが、白髪もなく髪も真っ黒で、非常に若々しく見える。一方で、通勤電車やオフィス街にいる40前後ぐらいのおじさんは、山崎さんよりはるかに疲弊し、老化し、不健康そうである。この事実から、仕事をせずにストレスのない生活を送れば、人間はもっと健康になることができるのではないか、という仮説を導くことができる。

 

「仕事」が深刻な健康被害をもたらすメカニズムは、非常に単純だ。仕事は、基本的にストレスフルである。ストレス耐性があるか、なんて非人道的な項目が社員の採用要件にあるくらい、仕事とストレスはセットになっている。特に、日本の職場は酷い。仕事がひたすら理不尽なことに耐える我慢大会と化して、給料が「我慢料」になっているという人も少なくないだろう。この調子で、毎日毎日、ひたらすらストレスをかけ続ければ、健康に問題が生じないほうがおかしいと言える。

 

このように、「仕事」は明らかに体に悪いのであるが、なぜかその害は喧伝されない。ひたすら働きまくった人は称賛される。煙草を吸いまくれば、「そんな不健康な!やめなさい!」と言われるのに、働きすぎても「体に悪いから、そのへんにしときなよ」と言われることがほとんどないというのは、僕にはアンバランスに感じられる。「若いうちにガムシャラに働くのはいいことだ」といった、根拠が薄弱でよくわからない意見までまかり通っていたりする。

 

本来は、働きすぎないようにということで、「労働基準法」という法律があるはずなのだが、ご存知の通りこの国ではこの法律は機能不全に陥っている。従業員の健康よりも会社の業績が大切であり、「金は命より重い」という利根川先生のセリフは、もはや冗談でもなんでもない。

 

喫煙や放射能による健康被害と同じぐらい、「働きすぎ」による健康被害もクローズアップされてしかるべきではないだろうか。そもそも、生きるために働いているはずなのに、働くことで寿命を削ってしまうのだったら、それは本末転倒以外の何物でもない。

 

「仕事」による健康被害を、もっと深刻に受け止めよう。仕事ごときで病気になったり、寿命を縮めたりするのは、本当に悔しいし、つまらないことだと思う。