脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

会社員が考えるべき「事業ポートフォリオ」

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「事業ポートフォリオという言葉をご存知だろうか。以下に、マネー用語辞典の内容を引用する。

 

企業が多角化戦略を取った際のさまざまな事業群の組み合わせのこと。ポートフォリオはもともと有価証券一覧のことを指す言葉で、安定株と成長株を組み合わせることで効果的な投資を目指すというものである。企業による事業への進出も証券と同様に事業ポートフォリオを考慮しながら、適切な事業への進出を選択する。

 

たとえば、ある会社がA事業、B事業、C事業の3事業を営んでいたとして、経営資源をA事業:B事業:C事業=5:3:2 の割合で投下したとする。このように、1つの事業に全ての経営資源を集中させるのではなく、それぞれの事業のリスクとリターンを考慮した上で、適切に経営資源の分配を行うというのが、「事業ポートフォリオ」の基本的な考え方である。このように、投資先を分散させることで、たとえばある事業が大きな打撃を受けたとしても、他の事業によってある程度リスクを分散することができる。

 

なぜ、唐突に事業ポートフォリオの話を始めたのかというと、この「事業ポートフォリオ」の考え方は、会社員にも応用できると僕は考えているからである。

 

会社員に「事業ポートフォリオ」の考え方を応用するためには、まず会社員を一人の経営者とみなすところからはじまる。すなわち、「◯◯株式会社の会社員である山田さん」という人がいたとしたら、「山田コーポレーションの経営者である山田さん」というように見方を変更する。その上で、山田コーポレーションは「◯◯株式会社の会社員事業」を行なっていると考えるのである。

 

このように見方を変更した上で、山田コーポレーションの事業ポートフォリオを見てみよう。

 

◯◯株式会社の会社員事業:100%

 

現在、山田コーポレーションは◯◯株式会社の会社員事業に100%投資を行なっているという状況であり、これはポートフォリオの体を成していない。事業が一極集中しているため、会社員事業に問題が起こった際には(例えば会社の倒産や、ブラック部署への異動、嫌な上司によるパワハラの開始)山田コーポレーションへの影響は計り知れない。

 

こうならないためには、例えば今まで◯◯株式会社で行なっていた残業や休日出勤などをやめて、その時間を副業にあてるという手がある。仮に、山田コーポレーションがiPhoneアプリの製作事業も行った場合には、事業ポートフォリオはもうちょっとマシになる。

 

◯◯株式会社の会社員事業:70%
iPhoneアプリ開発事業:30%

 

この状態で、会社員事業に重大な問題が発生した場合でも、ある程度はダメージを軽減できる。会社員事業へのリソース投入がどうしても割に合わないとなれば、最悪の場合は会社員事業を撤退(=退職)するという手もある

 

これらは単なる捉え方の問題なので、やっていることはただの副業によるリスクヘッジなのだが、このように「ある会社で会社員をしているのは、あくまで自分という経営者が事業としてやっているもののうちの1つ」という捉え方をしておくと、会社を絶対視することが無くなるのでおすすめだ。僕は常にそういう見方で今の会社で働いている。

 

実際、ある会社で会社員をしているという状況は、そういう労働契約を自分と会社が結んでいるというだけでしかない。あくまで会社は取引先であって、どれだけ重きを置くかはその時の自分や相手の状況による。臨機応変に、付き合い方を変えられるだけの柔軟な心構えは、常にあったほうがよいと、僕は思う。

 

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