読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

朝型の人と夜型の人は一緒に働けるのか

仕事観
スポンサーリンク

前回のエントリについて、なかなか辛辣なご意見をいただいた。

 

これからの働き方を考える前に、「定時」の意義を今一度考えよう
http://sumikko.hateblo.jp/entry/2013/03/16/000640

 

申し訳無いと思ったのは、前回のエントリでは特に業態についての限定をしていなかったことである。時間的拘束が意味を持つ職業の場合、出社時間を揃えない弊害は当然生じうる。一番わかりやすい例が接客業などで、こういう業態にフレックスが馴染まないことは言うまでもないと思うが、そうでなくても例えば受託開発やその下請けなど、他社にビジネス遂行上、密接に連携する必要があるステークホルダーが存在する場合は「営業時間」を決めておき、その間は対応可能な状態にする、という配慮はある程度必要だろう。この点については、冒頭で挙げた記事の方が言う通りで異論はない。もっとも、業態によっては本当に出社時間など「どうでもいい」ものがあって、そういうものまで出社時間を設けようというのはあまりにも金太郎飴的な組織運用だとは思う。

 

さて、この件に関連して、今日は冒頭で挙げた記事の後半で言及されている、「朝型」と「夜型」の話について書きたい。朝型と夜型の人が、お互い気持ちよく一緒に働くためにはどうしたらよいのだろうか。

 

僕は前回も書いたように、とにかく夜型で朝が弱いのだけど、これとは逆で朝型で、夜が弱い、夜は早く帰りたいという人も当然いらっしゃることだと思う。そして、これは両者ともその人の特性なので、どちらかが偉いとかどっちかが絶対に正しいという風には全く思っていない。

 

朝型の人が夜型の人に比べて、フレックスタイム制裁量労働制などで働こうとすると損をするシチュエーションが多いことも理解している。例えば、残業する代わりに朝早く会社に行って、定時帰宅を目論んだとする。これが、うまくいかないケースは結構多い。業務上連携する必要性が高い同僚が夜型の場合は、それに引っ張られて待ち時間が発生し「早く来たのに、遅く帰る」という最悪な状態が起きるというのは冒頭で挙げた記事にも書かれているし、そもそも、同僚がその人が早く来ていることを認識していない場合は、早く帰ると「なんかあいつ、早く帰ってるな、仕事してるのか?」というマイナスな印象だけが残るという残念な事態になる。日本の職場ではなぜか遅くまで会社に残っている人が「頑張っている人」であり、毎朝早く出社する人の努力が見過ごされがちになるという構造的欠陥があるのは事実で、これに引きずられて朝型な人もそれなら夜型、という風になってしまったという話はよく聞く。

 

これへの対処として、「じゃあ、好き勝手な時間に出社するのはやめて、出社時間をきっちり揃えましょう」という道を取るというのは、やり方の一つとしては存在しているだろう。でも、僕にはこれはベストな方法には決して思えない。これは妥協案である。出社時間を何時にするかによるが、決めることで朝型の人か、夜型の人のどちらか、あるいは双方が害されることになる。

 

まず、前提として業態によっては決めざるをえない場合があることは冒頭で書いたとおりである。これは会社ごとに個別具体的に事情があると思うので一般的なことは言いづらいが、出社時間を揃えないとどうしても弊害があるならそれは仕方がない。

 

ただ、全業態について出社時間を揃える必要があるというのは絶対ウソだ。決めなくても回る組織というのは実際存在している。有名だが、例えばGithubの例は有名だ。Githubには出社時間はない。勤務時間も、休みや長期休暇も、ぜんぶ自分で決めるのだ。

 

Githubではなぜ人が辞めないのか?
http://www.ideaxidea.com/archives/2012/08/github_slides.html

 

Githubはうまく行き過ぎている特殊な例かもしれないが、そうでなくても例えば地球の裏側に海外支社がある場合などは、時差があるので「同じ時間に働く」ことは事実上不可能だったりする。それでも連携を取りつつうまいこと業務を回していっているわけで、みんながみんな、絶対に同じ時間に働かないと仕事ができないというのはレベルが低い組織のやり方だと思わずにはいられない(何度も言うが、もちろん業態による、ということはお断りしておく)。

 

結局、朝型と夜型の人が一緒に働こうと思うのであれば、何より必要なものは、お互いの配慮ということになる。まず、誰が何時に来て、いま何時間ぐらい働いているのか、そして何時に帰りたいと思っているのかは可視化して、お互い認識する必要がある。その上で、その人の業務時間外は余程のことが無い限りは仕事を頼まないようにするべきだ。海外支社の従業員を、緊急事態でもないのに、日本側の都合で向こうの深夜に叩き起こしたりは普通しないと思うが、それと同じことを自分と違う生活スタイルの従業員にも行うようにする。そして、コミュニケーションが必要な場合は、なるべくお互いの業務時間がかぶる時間に集中させる(一切かぶらない、というのは日本で働いていればさすがにないと思う)。仕事の組み方などを工夫してコミュニケーションの総数自体も少なくする工夫があればもっとよくなる。

 

これよりもさらにドラスティックな解決策としては、そもそも朝型と夜型の人は一緒に働かない、という方法もある。そういうポリシーで人員のアサインなどを調整する、というのはある意味もっとも簡単で効果的な方法だ。これも、「朝型の人を、夜型のチームに入れない」というその人の生活リズムに対する配慮のひとつということになる。

 

フレックス制の導入が行われる場合、それが夜型主導で、朝型の人に対する配慮が欠けているケースが多いことはその通りである。朝型にせよ、夜型にせよ、勤務時間を揃えないのであれば、多様な働き方に対する配慮や理解は必要だ。それがなければ、また結局我慢大会に逆戻りしてしまう。

 

WEB+DB PRESS Vol.69

WEB+DB PRESS Vol.69

  • 作者: 大塚弘記,渡辺修司,堤智代,森田創,中島聡,A-Listers,はまちや2,川添貴生,井上誠一郎,近藤宇智朗,ヒノケン,後藤秀宣,佐藤鉄平,mala,奥野幹也,伊藤智章,WEB+DB PRESS編集部
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2012/06/23
  • メディア: 大型本
  • 購入: 13人 クリック: 143回
  • この商品を含むブログ (18件) を見る