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脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

「合意のある規則」と「合意のない規則」

その他
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先週書いた風紀は規則があるから乱れるというエントリでは特に区別せずに適当に「規則」という言葉を使ってしまったのだけど、僕は規則は2つに分けることができると思っている。「合意のある規則」「合意のない規則」だ。

 

「合意のある規則」というのは、チーム内でメンバー全員が話し合い、納得した上で守ることに決めた規則のことだ。例えば、あるソフトウェア開発を行うチームで、仕事が忙しくなってくるとため息を吐く人が続出し、チーム内の雰囲気がいつも悪くなってしまう、という問題があったとする。ある日、これをなんとかしたいと思ったメンバーの一人が、他のメンバーに「仕事中にため息を吐くのはやめる、という規則を作らないか?」と相談して、色々と話し合った末に全員がこの規則をつくることに合意した。このようなプロセスで作られた規則が、「合意のある規則」だ。

 

「仕事中にため息を吐くのはやめる」という規則が果たして一般的によい規則なのか、というのは大いに議論の余地があると思うが、少なくともそれが有効であるチーム内では全員の合意がとれており、メンバーは納得した上でその規則に従っていることになる。このようなチーム内に閉じた、ローカルな規則は、チームの構成員が了解した上で設けるのであれば、決して悪いものではないと思っている。

 

一方で、「合意のない規則」は、チームよりもさらに上の層、例えば経営陣から一方的に従うことを強制される規則のことだ。上で書いたのと同じ「仕事中にため息を吐くのはやめる」という規則も、社長が仕事中にため息を吐いている社員を見るのがイヤだという理由で、全社員に一方的に強制すればそれは合意のない規則になる。会社には従業員にこういった「合意のない規則」を強制する権限があるが、それには往々にして現場から不満の声が上がる。

 

また、「合意のある規則」が時間を経るうちに、「合意のない規則」に変わるというケースもある。例えば、1年前にチームメンバーの全員合意である規則ができたが、その後メンバーの入れ替わりなどで、今やもうその規則に合意した人がチームにほとんどいない、というような場合である。このような場合には、規則について「再合意」するか、あるいは規則の存在自体を見直さないとと、「納得してないけど規則だから守っている」という状態がメンバー内に生じてくる。この状態はあまり健全ではない。

 

要は、自分を拘束するものに対して、どういう場合であれば納得感を持って従えるか、という話である。規則が同じ内容でも、一方的に守れと告げられる場合と、その制定プロセスに関与して自ら議論に参加した場合とでは、納得感もだいぶ変わってくるはずである。

 

もちろん、あらゆる規則について、その規則の対象者が議論に参加するというのは現実的ではない。特に、構成員の人数が大きくなってくると困難になる。だからこそ、チームを小さくすることは大切だ。小さなチームであれば規則を全員の合意で作ることができるし、そもそも規則自体も少なくて済む。

 

大きな組織が「合意のない規則」を連発するようになったら、それは組織として黄色信号だ。「合意のない規則」の裏には、多くの不満が隠れている。

 

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