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脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

会社員で一番大変なのは「新入社員」なのかもしれない

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会社員で一番大変のはもしかしたら「新入社員」なのかもしれないな、とつねづね考えている。

 

「そんなバカな」と思った人もいるかもしれない。たしかに、純粋に仕事内容で考えると、新入社員は例えば5年目、10年目の社員より簡単な仕事を任されることのほうが圧倒的に多い。重い責任も普通は課せられない。そういう意味では、新入社員よりも5年目、10年目社員のほうが大変なように思える。

 

もっとも、会社で働くことの「大変さ」を判断する軸は、仕事内容や課せられる責任の重さだけではない。日本の会社で働く場合には「理不尽さ」も仕事の「大変さ」を判断する際の重要なファクターになる。どんなに仕事の内容がラクで、課せられる責任が軽くても、毎日毎日理不尽な目に合わされていたらそれはそれで非常につらい。一方で、難しくて重い責任が課せられるような仕事をしていても、理不尽さと無縁の状態で日々の業務にあたれるのであれば、それはそれでラクに働けると言えなくもない。

 

新入社員が一番大変かもしれないと僕が思ったのは、そういう「理不尽さ」に晒される機会は新入社員の時がたぶん一番多いと考えたからだ。日本の会社では、新人は難しい仕事や重い責任が課せられるような仕事をしなくてよいかわりに、理不尽には黙って耐えなければならないという風潮がある。軍事教練や自己啓発セミナーと変わらないような新人研修を黙って受けなければならないし、飲み会の幹事のような本来の業務と関係ない雑用もこなさなければならない。日本の会社には「新卒だ」というだけで問答無用で上から目線で接してくる人がいるが、そういう人とも腹を立てずに話さなければならない。こういった「理不尽」に耐えながら、一方では組織内の暗黙のルールや人間関係、仕事も覚えていく必要がある。これらの事情を考慮すると、新入社員は決してラクな立場ではない。

 

僕自身も、会社員時代にいちばんつらいと思ったのは1年目だった。短い会社員生活を通じて、一番嫌だったのが入社直後の新人研修で、二番目に嫌だったのが新入社員だからということで任せられた飲み会の幹事である。いずれもその内容を遂行するつらさというよりも、「理不尽」に晒されることのつらさが重く心にのしかかった。これらのつらさに比べれば、仕事そのもののつらさはほとんどないに等しい。

 

それゆえ、2年目になってまた新しい新入社員が入社し、自分に貼られていた「新入社員」というラベルが剥がされた後は、かなりラクになったように感じた。「理不尽」に晒される回数はだいぶ少なくなった(そのかわりに、後輩たちが「理不尽」に晒されていたので素直に喜べるものでもないのだけど)先輩たちは今までこの立ち位置から新入社員にアレコレと好き勝手なことを言っていたんだなぁ、と考えると、今まで受けてきたアドバイスがものすごくどうでもいいもののように思えてきた。「理不尽に耐える時代が終わった」人なら、たしかにどんなことでも言えるだろう。「若いうちの苦労は買ってでもしろ」と言っている老人が、今も苦労をしているという話はあまり聞いたことがない。

 

この状況をゲームに喩えると、「会社員はハードモードからはじまり、イージーモードに徐々に移行していく」といったように言い表せるかもしれない。そうだとすれば、ゲームバランスが著しく悪いと思う。チュートリアルが機能していない会社も多い。初期の段階で離脱するプレイヤーが多数いるのも、あたりまえだと言えるだろう。

 

別に「今がいちばんつらい時期なのだから、しばらくは我慢しろ」と新入社員に言いたいわけではない。ただ、偉そうに威張っている先輩や上司も、ある意味では自分よりラクに働いているということは、知っておいてもいいはずだ。彼らは「成長」によって理不尽に晒されなくなったというよりは、単に「時の経過」によって理不尽に晒されにくくなったに過ぎない。

 

あと、付け加えるならば、一度転職してプロパーでなくなると、途端にこのゲームのルールから外れて楽になるケースもあるということも知っておいてもいいかもしれない。これは僕の経験だが、新卒2年目の社員はまだ先輩から怒られているのに、前職に2年いてそれから転職してきた人(つまり、いわゆる社会人歴は一緒)は外から来た人扱いでコミュニケーションも丁寧にされていた。会社によってはプロパーじゃない社員は出世に限界がある場合もあるようだが、今時ひとつの会社で終身雇用を前提にひたすら出世していくという生き方はナンセンスだ。最初に入った会社で理不尽な扱いを受けてつらいのであれば、一度他の会社に入って「外から来た人」になってみるのもひとつの手である。

 

転職エージェントの選び方と比較の軸