脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

職場の近くに住んでみたら想像してたよりも何倍も人生がはかどった

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こちらを読んで。

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職住近接について、世の中にはいろんな意見がある。賛成派は、近くに住めば移動時間がなくてとてもいいと言う。一方で反対派は、近くに住むと逆に遅くまで会社に居残ることになって意味がない(「終電」というタイムリミットがなくなる)とか、生活圏に職場が含まれてしまうとプライベートとの切り分けができなくなって逆につらくなるとか、そういう意見を言う。

 

実は、最近まで僕はずっと職住近接には反対派だった。『定時帰宅』という本にも「あんまり近くに住みすぎるのもどうかと思う」という意見を書いた。ところが最近、ひょんなことから実際に職住近接的な働き方をすることになり、いざやってみたらこれが想像していたよりも悪くなかった。いや、正直に言うと、想像していたよりも何倍も何倍もよかった。

 

ちょっと前から友人の会社の手伝いを始めたのだが、その職場が僕の家から歩いて3分ぐらいの場所にある。冒頭で挙げたエントリのように「隣」というわけではないのだが、家を出て大きな道を横断するともう職場である。なので、仕事に行く日も朝は基本的に9:00ぐらいまでは布団の中にいても十分に間に合うし、定時に上がれば19:05ぐらいにはもう家に着いている。なので、平日でも頑張れば本の一冊ぐらいは読み切ることができる。毎日、筋トレをする時間もできた。何より電車に乗らないというだけで精神的な疲労感に驚くほど差が出る。

 

では、恐れていたデメリットはないのか。これについては、やり方次第ということになると思う。まず、生活圏に職場が含まれてしまって気が休まらない問題については、僕の場合、意図的に職場の方角を生活圏から外すことで対処している。つまり、プライベートではなるべく職場のある方角とは逆方向のコンビニやスーパーを利用するようにしている。あと、仮に会社のある方角に買い物などに行ったとしても、実はそんなに頻繁に職場の人と遭遇するわけではない。休日はそもそも会社は休み(のはず)で社員は来ていないはずだし、近くに住んでいる人同士でも、お互いに避け合おうという気持ちが働くのか、遭遇したことは数えるほどしかない。会ったとしても、「いやー、会ってしまいましたか」とか言いながら苦笑いしていれば切り抜けられる。

 

では、終電という概念がなくなることで事実上青天井に遅くまで会社に残されてしまう問題についてはどうか。これについては、正直、僕は問題の捉え方自体を間違っていたと思う。こういうことが頻繁に起こってしまうのは、そもそも職住近接が悪いのではなくて、単に働いている企業がブラックなだけなのである。仮に、職住近接することで毎日毎日遅くまで会社に残され、疲弊するようなところで働いているのだとしたら、まずすべきことは会社の近くに引っ越すことではなく転職することだ。そういう会社で働き続けるのは、会社の近くに住んでいようと遠くに住んでいようと、一様におすすめできない。

 

ある意味では、職住近接を積極的にしたいと思えるかどうかで、いま働いている企業がどれだけ自分にとっていい企業かどうかがわかるとも言える。「会社の近くに住む」ことを想像した時に、マイナス面ばかりが頭に浮かぶのであれば、その職場は自分にとってよい職場であるとは言えない。逆に、職住近接のメリットが享受できると考えるなら、そこまで悪い職場であるとは思えない。

 

職住近接のデメリットとして、通勤時間にやっていたルーチン(読書や勉強)ができなくなるということを挙げる人もいる。これはたしかに人によっては弱点だと思うが、たとえば代わりに必ず朝はカフェに行って1時間本を読むとか、そういった別のルーチンを組み込むことができればなんとかなる。ルーチンが組めるのは電車の中だけに限らない。

 

個人的には、通勤電車は空気が悪くかならず毎シーズン風邪を引くので、それを避けるためだけでも徒歩圏や自転車圏から通勤するのはありだと思う。職場から近すぎるのが嫌なら、徒歩15分圏とか徒歩20分圏でも十分QOLは上がる(むしろ、このぐらい離れていると通勤時間が運動になっていいかもしれない)。家賃が高くなってしまうということも少なくないかもしれないが、それを超えるだけのメリットがある場合は少なくない。機会がある人はぜひご検討を。