「ブラック企業」という言葉も、だいぶ有名になってきた。ネット上にはブラック企業に関する言及がたくさんあるし、就職活動の際に、ブラック企業を避けようとする学生も多い。そのための、面接や説明会での見極め方なんかを載せた記事も結構見かける。
賢い学生は、調査によってブラック企業と言われる会社に就職することはなんとか避けられるかもしれない。でも、実はその先にも罠は潜んでいるのだ。ブラック企業ならぬ、ブラック部署というのが日本の会社には多く存在している。
そもそも、仕事の内容、雰囲気、人間関係というのは、会社単位で決まるものというよりは、部署単位で決まることがほとんどだ。たとえネット上で評判のいい会社に就職できたとしても、人間関係が劣悪で、毎日残業、土日もないようなブラックな部署に配属されてしまうかもしれない。大きな会社には、いろんな部署がある。優良企業と言われている企業にも、ブラックな部署はありうる。完全ホワイト企業というのは、なかなか無いんじゃないかと思う。
おそろしいのは、内定が出た時点ではどの部署に配属されるか、ほとんどの学生は知りようがないということだ。この状態で、学生は内定を受諾するか否かを決定しなければならない。
結局、入社した後にどんな仕事に関われるかどうかなんて運で決まるのである。そして、多くの人がこのシステムに唯々諾々と従っている。
ブラック企業に就職することは自分の意思である程度避けられるかもしれないが、ブラック部署に配属されることを100%避ける手段はない。就職活動に励む人は、そのことを忘れないようにしなければならない。
- 作者: 恵比須半蔵
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