脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

社員に「ストレス耐性」を求めるのは人道に反する

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社員を採用する際に、求める能力として「ストレス耐性」を掲げる会社も少なくない。酷い場合になるとこのストレス耐性を見ると称してとんでもない圧迫面接が行われることもある。

 

僕は、この「ストレス耐性」というものを仕事の適性として挙げてくる会社はどうも信用がならないと思っている。社員に「ストレス耐性」を求めるということは、その会社における仕事は言うまでもなくストレスがたまりやすいものなのであろう。僕が問題だと思うのは、この「ストレスがたまりやすい職場環境」という課題に対して、なるべくストレスを感じなくてよくなるように環境改善をするという方向に課題解決をしようとするのではなく、ストレスを感じにくい人を雇う方向で課題解決をしようとしていることだ。従業員の負担を減らすという意識は全くなく、そこにあるのは「壊れにくい部品が欲しい」という人を人とも思わないような思想である。

 

そもそも、この「ストレス耐性がある」と判断された人も、ストレスによって直ちに身体に影響が出にくいというだけで、長期的な害についてはまったく考慮されていないと考えられる。ストレスというものは、基本的に蓄積するものだ。その場は耐えられたとしても、それが何度も何度も積み重なるうちに、大きな病気に発展することだって十分にありえる。長期的な害が発生した際に、会社は責任を取る覚悟はあるのだろうか。間違いなくないだろう。会社が社員にストレス耐性をもとめるのは人道に反する行為だと僕は思う。

 

ストレス耐性が強い・ストレスに対して鈍感だという人は、他人が感じているストレスに対しても鈍感である場合が多い。そういう意味で、ストレス耐性のある人ばかりが集まった組織というものは、ストレス耐性が無い人にとっては居心地の悪いものである。普通の人には耐えられないような理不尽が平気で横行するようになり、負の連鎖によってどんどん不健全な組織ができあがっていくおそれがある。

 

問題は、社員にストレス耐性がないことではない。職場環境がストレスフルなことが問題なのだ。「ストレス耐性がある人を求める」というのは、職場の環境改善に対する努力を放棄したことと同じであり、自分の会社がブラック企業の類だと喧伝しているのと変わらない。ストレス耐性を採用要件に大きく掲げるような会社は、警戒する必要がある。

 

大体、たとえ年齢が離れていたとしたって、見ず知らずの人にいきなりストレス耐性を見ると称して圧迫面接をかけるなんて失礼極まりない話ではないか。そんな無礼なことをしてくる会社に行く必要はない。そんな会社はこちらから見切ったほうが良い。圧迫面接に耐えて入社したところで、辛い毎日が待っているだけである。

 

「ストレス耐性」を求めてくる人や会社には気をつけよう。この手の会社は当然ながらあなたを大切にするつもりなど微塵も無い。関わっても、人生を浪費するだけである。

 

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