脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

ネットの普及とプライベートプロジェクト

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以前、「精神的脱社畜」と「経済的脱社畜」という記事の中で、「経済的脱社畜」を目指す人にはプライベートプロジェクトを始めることをオススメした。プライベートプロジェクトとは、一言で説明すれば「会社以外で何かビジネスをしてお金を稼ぐ手段を確保する」ことである。手段は例えばKDPで本を売る、ブログやWebサービスアフィリエイト広告を貼る、App Storeでアプリを売るなどなど、いくつか存在する。僕も何種類か取り組んでいて、結果の如何はともかく、仕事と違ってオーナーシップが100%自分にあるので、プライベートプロジェクトに費やす時間は最高に楽しい。

 

この「プライベートプロジェクト」は、今後の脱社畜のキーワードになりうるのではないかと個人的には思っているのだが、思えばこのように個人がスモールビジネスを始められるようになったのは、ネットの普及によるところが大きい。例えば、さっき挙げたKDPにせよ、ブログやWebサービスにせよ、App Storeでのアプリ販売にせよ、すべてネットが無いと成立しえないビジネスだ。こういったビジネススキームもそうだし、そもそもネットが無ければ今自分が当然のように知っている情報にだって、まともにアクセスできたかあやしいと思う。昨日言及したエントリのひとつ前に、ちきりんさんがこんな記事を書いていたが、これは本当にその通りだなぁ、と思う内容である。

 

ネットは世の中を超民主的にする
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20130221

 

仮に、ネットが普及していなかった時代に、自分が会社員をやっていたら、どんなことになっていたのだろうか考えて、ゾッとすることがある。ネットが無ければ、こうやって今このブログでやっているように、日本の仕事観について問題提起を行うのも一筋縄ではいかなくなる。紙に意見を印刷して、駅前で配ったとして、どれだけの人が読んでくれるというのだろうか。このブログの場合、アクセス数から換算すると大体1つの記事について1万回から2万回程見てもらっていることになるのだけど、それだけの回数意見を読んでもらう方法は、ネット以外ではなかなか思いつかない。当然ながら、今やっているようにプライベートプロジェクトで副収入を得ることも簡単ではなくて、結果的に会社にしがみつかざるを得なくなっていたのかもしれない。

 

ネットが普及する以前は、どんなにスモールなビジネスであってもお金を稼ごうと思うのであればそれなりに初期投資が必要だった。例えば、いまApp Storeで流行っているようなカジュアルゲームを開発したとしても、それをユーザーに届けるにはCDにプレスして店頭に置いてもらう必要があるし、また、そもそも開発のためのソフトウェアだって、今みたいにオープンソースのものをネットで無料で手に入れるというわけにはいかなくなる。こんなふうに、何かビジネスを始めるのにたくさんのお金がかかるとしたら、今みたいに気軽にプライベートプロジェクトを始めるわけにはいかなくなるだろう。

 

そういう意味で、今はプライベートプロジェクトをやるには最高に追い風が吹いていると言えなくもない。全員が全員、iPhoneアプリを開発しろとか、そういう乱暴なことを言うつもりは無いが、昔に比べて「自分の得意なこと」がお金になりやすい状況は整いつつあるのだと思う。例えば、最近はYouTubeの動画なんかも収益化できるようになってきているので、音楽とかダンスとか、昔はほとんど趣味にしかなりえなかったものであっても、やり方によってはお金に変えやすくなってきているのではないだろうか。

 

もちろん、プライベートプロジェクトであっても、稼ぐのは簡単ではない。実際にまともに稼げている人は取り組んでいる人のうちの1%ぐらいだろうし、スマホ向けのアプリ開発なんかはもうかなりのレッドオーシャンになってしまっている。しかし、それでも僕は、昔に比べればはるかに状況はよいと考える。なぜなら、こういったプライベートプロジェクトは、ほぼノーリスクで始められるからだ。たとえ儲からなくても、損することは基本的にない。そして、損をしないのであれば、とにかくどんどん色んなことを試していけばよいのである。辞めずに色々試していけば、どこかであたりを引くことはできるかもしれない。そして、あたりを引けばそのあたりを足がかりに、さらに有利な条件であたりを積み重ねていくことができる。

 

このチャンスを活かすのに必要なのは、一にも二にも行動力だ。あれこれ考えるよりかは、とりあえずやってみよう。犯罪と借金と、他人に迷惑をかけることさえしなければ、怖いものなんて基本的にはない。今の状況を、ネットが普及していなかった時代の人が見たら、かなり羨ましがると思う。僕たちは、有利な時代に生きているのだ。プライベートプロジェクトを始めるなら、今を逃す理由はないのではないだろうか。

 

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)

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