脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

うまく周りに流されよう

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数日前のエントリ(マイノリティ経験のススメ)でも書いたが、日本人は本当に「みんながやっているから自分もやらなきゃ」という考え方をしがちである。もちろん、こういう集団心理のようなものは日本人に限らず多かれ少なかれあるのだとは思うけど、こういった「横並び」とか「同調圧力」というのは学校や職場で嫌というほど見かけるし、そのような考えに打ち勝つほど日本人には「個人主義」の思想が根付いていないように思える。

 

例えば、現代の大学生は三年生の秋ぐらいになると必死に就職活動の準備をはじめたりするが、これが仮に大学生の大半が卒業後に就職じゃなくて起業をするような世の中だったとしたら、これに流されて起業をする人もたくさん出てくるんじゃないだろうか。進路なんてものは自分で決めたような気になっても、実際には多分に周囲の影響を受けてしまいがちなものである。白状すると、僕自身なんとなく起業してしまったのは周囲の影響によるところが少なからずあると思うので、いい方向にせよ、悪い方向にせよ、人間が周囲に流されてしまうというのは至って普通なことだろうと思う。

 

マイノリティ経験のススメというエントリは、このような「みんながそうしているから」というバイアスを取っ払う、という方向の話だったのだけど、今日は逆に「集団にうまく流される」という話を書きたいと思う。

 

「流されること」がいいことに繋がる場合も実はある。例えば、進学校に入って、みんなが東大を目指して勉強をするものだから、ついつい自分も勉強をしていたら東大に合格してしまった、というような話は割と聞く。集団がよい方向に向かっているのであれば、それに流されることで自分だけではたどり着かなかったであろう場所にたどり着くというのは戦略的にありな気はする。

 

このような「みんながそうしているから」という現象をいい方向に利用できるかどうかは、端的に自分の所属するコミュニティ選びにかかっている。ものすごくしょうもない言い方だけど、つまりは「友だちは選びましょう」ということだ。自分が進みたい方向に向かっている集団があれば、なんとかしてそこに所属する。それが実際には目的達成の近道だったりもする。

 

前回のエントリと思いっきり矛盾するように見えるかもしれないが、僕はこの考え方は両立可能だと思っている。このような「コミュニティの力を利用して、自分の進みたい方向に進む」という方法は、マイノリティがマイノリティであることを貫くためにも利用できるからだ。具体的には、マジョリティに対抗するために、マイノリティ同士のコミュニティを作るのである。

 

1対1000で戦うのはなかなか辛いが、30対1000ぐらいだったら、仲間もいる分心強くなる。最悪、5対1000ぐらいでも一人で戦うのと比べればはるかに気持ちは楽になる。人と人が集まるべき理由は、案外そういう単純なところにあるのかもしれない。

 

みんなと違う方向を一人で向き続けるのがしんどくなったら、仲間を探してみるのもよいと思う。幸い、インターネットはそういうのには向いている。

 

コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる

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