脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

睡眠と仕事について

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連休中は「寝たいだけ寝る」というポリシーで生活をしていたので、一日平均9時間ぐらいの睡眠時間を確保することができて、すこぶる快調だった。僕はもともと最低でも一日8時間ぐらいは寝ないと体調が悪くなる。平日は残念ながらこれだけの睡眠時間を確保することができないことも多くて、この連休は久々に人間に戻ったような感じがしたものだ。

 

人間にとっての適正な睡眠時間は何時間なのか?という議論は結構よくされる。寝過ぎると逆に長生きできないとか、短いと心臓病のリスクが高まるとか、色んな話を聞くのだけれど、結局のところ必要な睡眠時間については「人それぞれ」というのが結論なのではないかと僕は思っている。ショートスリーパーになって活動時間を長くする方法」みたいな本は人気のようだけど、こういう技術を万人が身につけられるような気はあんまりしない。長く寝ないと健康な生活を送れないという星の下に生まれてしまった人は、もうそういうもんだと思って長い睡眠時間と付き合っていくのが一番無理がないのだと思う。

 

ただ、そうやって自分が好きなだけ寝ようと思うと邪魔になるものがこの世には存在している。そう、「仕事」だ。会社員をやっていると、毎日8時間の睡眠を確保するのが困難になる場合も決して少なくはない。

 

一日に8時間寝て、会社に行って仕事をすると、仮に残業をしなかったとしても一日の時間はかなり無くなってしまう。仮に通勤に1時間、仕事を8時間、ご飯を食べたり歯を磨いたり、風呂に入るのに3時間、睡眠に8時間費やしたとすると1+8+3+8 = 20 時間で残りは4時間だ。これで残業まですれば、この4時間も容易に吹っ飛ぶ。仕事をして、その上で健康維持に必要なだけの睡眠を取ろうとすると、平日はもうほとんど何も残らない。

 

短眠法に手をだす人は、おそらくこのような現状に対して精一杯の抵抗を試みているのだと思うのだけど、ここで削減すべきはやはり「睡眠」ではなくて「仕事」のほうだろう。以前、「働くこと」と「食べること」という記事の中で、「働くこと」のために「食べる」という人間の根幹に関わる活動が阻害されるのはおかしい、というようなことを書いたのだけど、「寝ること」だって「食べること」と同じぐらい、人間の根幹に関わる活動だ。必要な睡眠時間を削って働くということは、食べることを諦めて働くのと同じぐらい、本末転倒に近い状態なのではないだろうかと思う。

 

寝たいだけ寝るということは、全然悪いことじゃない。むしろ、必要なことだ。仕事のために、寝たいだけ寝れないというのであれば、それはきっと仕事のほうが間違っている。そんなふうに思わずにはいられない。

 

睡眠の科学―なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか (ブルーバックス)

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