脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

会社は小学校ではないが、社員も奴隷ではない

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Q&AサイトのOKWaveに投稿された以下の質問が、ネット上で話題になっているようだ。

 

「教わってないので、できません」はダメ?
http://okwave.jp/qa/q7733856_3.html

 

質問内容をざっと説明すると、部署異動の直後、まだやり方を教わっていない仕事を上司に突如振られ、「教わっていない仕事はできません」と答えたところ、「社会人でそれは通用しない」と頭ごなしに叱られた、今後はどうすればいいだろうか?というものだ。

 

そして、例のごとく回答は批難の嵐になっている。中には、質問者を擁護するものもあるが、多くは「学生気分が抜けてない」「それでよくクビにならなかったですね」「あなたのような若者を見ると戦慄せずには入られませんね」といったものばかりでうんざりする。長文で、「社会人とは」「仕事とは」と言った持論を述べている人もいて、正直言って不愉快である。悪いけど、僕はこういう人たちとは一緒には働きたくない(きっと、向こうも僕みたいな人とは働きたくないだろうから、まぁその点は心配ないと思っている)。

 

僕が見た中で、特に酷いと思った回答はこれである。

 

上司から依頼を受けたら、発していい言葉はただ一つ。
「了解しました」
これだけです。

絶対服従が当然の世界です。会社は小学校ではありません。

 

なるほど、確かに会社は小学校ではない。しかし、社員も別に奴隷ではない。上司の命令に絶対服従で、「了解しました」以外の回答が一切認められないというのは暴論だ。こういう考え方をしている人が、やがて自分が部下を持つ立場になった時に、部下に絶対服従を強いるようになるのだろう。こうやって、酷い上司は生まれていくのだと思うと、怒りすらこみ上げてくる。

 

そもそも、振られた仕事を「できない」と即答するのもよくないとは思うが、できない仕事をできると言って引き受けるのも同じくらい問題があると僕は感じる。質問者が実際に心配をしているように、失敗した時のリスクだってある。できない可能性があるなら、その可能性を表明しておいたほうが、仕事を振った方も助かるんじゃないだろうか。「了解しました」と絶対服従の精神で仕事を引き受け、必要以上に時間をかけたり、質の低い仕事をするくらいだったら、その場はとりあえずできる人にやってもらったほうがいい時だってあるだろう。

 

詳細は書かれていないので推測になるが、この質問者がマズかったのはおそらく「言い方」だと僕は思う。確かに、「まだこの処理方法については教わってないのでできません」というのは単刀直入すぎだ。依頼をストレートに拒絶されると、イラッとするというのは人間だからわからないでもない。「この処理方法についてはまだやったことがないので、通常より時間がかかるかもしれませんがよろしいですか?できれば、どなたかやり方をご存知な方に教わりたいのですが」程度に答えておけば、そこまで角が立つことがなかっただろう。

 

日本の職場では、このようにうまく空気を読んで相手の機嫌を損ねないように教わる力が必要なところが多い。マニュアル整備の不備を、社員の能力不足に転嫁するようなこともよく行われている。こういうのばかりだから、僕は雇用されて働くのはイヤだなぁ、と思ってしまうのである。

 

絶対服従カノジョ。  1.いいか、魔眼はつかうなよ? (富士見ファンタジア文庫)

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