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脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

どんなに考えても、入社後の「こんなはずじゃなかった」は避けられない

就職活動
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誰だって、最初からブラック企業や社風が自分と合わない企業に入りたいとは思っていない。就職活動の際には、基本的には自分が働いてもいいと思う会社を中心に受ける。全く内定が出ずに選択の余地がなくなり、「働いてもいい」と思う会社の裾野が見境ないレベルまで拡大する例はあるにせよ、誰もが入社後の「あぁ、こんなはずじゃなかった」は避けたいと考えている。

 

しかし、現実はそうはいかない。新卒入社の社員は3年で3割が辞める。また、今年の新入社員に対する秋の意識調査によると、「今の会社に一生勤めようと思っている」と回答した社員は、春から秋にかけて60.1%から30.6%に下落しており、約30%の社員が入社後半年働くことで、入社前の印象と現実とのギャップを感じていることがわかる。

 

公益財団法人日本生産性本部 - 2012年度 新入社員 秋の意識調査
http://activity.jpc-net.jp/detail/mdd/activity001363.html

 

これらの事実から導かれるのは、どんなに考えても、入社後の「こんなはずじゃなかった」は避けられないということだ。

 

このブログでは何度か紹介しているが、ドラッカーの言葉に「最初の仕事はくじ引き」というものがある。こんなに、就職というものを的確にあらわした言葉はない。どんなに慎重に自己分析や会社分析をして、自分の適性にぴったり合っていると思った会社に入社したとしても、結構な確率で「こんなはずじゃなかった」は発生する。

 

就職に内在しているギャンブル性はもっと注目されていい。「きちんと就職活動を行い、しっかり自己分析や会社分析をして望めばこういった失敗はある程度避けられる、自ら選んでそんな会社に入ったお前が悪い」といった自己責任論には、僕は賛成しかねる。実際に起きているのは準備不足というよりは、どんなに準備をしても、やっぱりハズレを引く人はハズレを引いてしまう、ということだと思う。

 

そういう意味では、昨今の就職活動や日本の雇用システムには大きな欠陥がある。必要なのは、くじでハズレを引いた時に、すぐにくじを引き直せるような、そういったシステムだ。新卒入社した会社が合わないといって即辞めると、その後の再就職が困難になるような今のシステムには、最初にあたりくじが引けなかった場合のセーフティーネットがない。そもそも、新卒一括採用自体が、この手のギャンブル性を強めている。最初に運よく、自分にあった職場に入れたという人だけを基準にして制度設計を行うのは、どう考えてもうまいやり方ではない。

 

入社後の「こんなはずじゃなかった」は必ず起こる。大事なのは、「こんなはずじゃなかった」が起きないようにすることではなく、「こんなはずじゃなかった」時に、すぐに次に行けるような仕組みを作ることである。具体的には、新卒一括採用の廃止や、正社員と非正社員の垣根を無くして、新卒入社の会社にしがみつかなければならない現在の構造を壊すことなどが考えられるだろう。

 

人生にはリセットボタンがない、やり直しが効かない、ということをやたらと強調する人がいるが、日本社会は必要以上にやり直しが効かなくなっている。システムを変えれば、もっとやり直しが効くようにできるはずだ。僕たちは、やり直し可能なシステムづくりのための議論をもっとしていかなければならない。

 

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ちなみに、「最初の仕事はくじ引き」の出典は以下の本である。

 

ドラッカー名著集 4 非営利組織の経営

ドラッカー名著集 4 非営利組織の経営