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脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

マイノリティ経験のススメ

大学生活
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『スムーズに乗客を海に飛び込ませる方法』という有名なジョークがある。乗客の国籍別に効果的な言葉が列挙されていて、例えばイギリス人だったら「紳士はこういうときに飛び込むものです」で、ドイツ人だったら「規則では海に飛び込むことになっています」、イタリア人だったら「さっき美女が飛び込みました」といったような感じだ。そして、日本人の場合は、案の定以下のとおりである。

 

「みんなもう飛び込みましたよ」

 

このジョークからも分かるが、日本人はよく横並び主義だとか言われる。みんながやっていることは正しさの検証なんてせずに疑いもなくやってしまうし、逆にみんながやっていないことは、正しそうに見えてもやることを躊躇してしまう。集団内に、一人だけ変わっている人がいると白い目で見られる。とにかく、日本では「みんなと同じことをすること」が重要視される。

 

でも、そうやってみんなと同じ方向さえ向いていれば、必ずしもいい結果が待っているとはいえない。みんなが入っているという理由で特に必要がないのに保険に入ったり、あるいはみんなが目指しているという理由で就職人気企業ランキングの上位企業に就職しようとしたり、「みんなやってる」というマジョリティの罠は至るところに潜んでいる。酷い場合には、「みんなサビ残で頑張ってるんだよ」とか「みんな有給なんて全消化しないんだよ」といったような、理不尽な行為の正当化根拠に使われる場合すらある。

 

この手の多数派の罠にはまらないためには、自分自身で考えて、「みんな」の意見に関係なく自分で決定する力が必要だが、実際問題として、いきなりみんなと違う方向を向くのは怖い、という人も多いのではないかと思う。今までの人生で、ずっと多数派的な行動を取ってきたという人にとっては、いきなり自分一人だけ違うことをする、というのは結構ハードルが高い。いざというときにみんなの罠に流されないようにするためには、それまでの人生で「マイノリティ経験」を積んでおくことが必要だ。

 

例えば、学生時代の留年や休学は、なかなかよいマイノリティ経験だと僕は思う。起業もしかり。起業まで行かなくても、例えばアルバイト以外でお金を稼ぐ挑戦をしてみたりとか、あるいは思いっきり勉強をしてみるとか(これがマイノリティになってしまう日本の大学の現状はどうなんだと思ってしまうが)、とにかくまわりと違う方向を向く、という経験を意識的に積むのは有効である。それが結果に結びつかなかったとしても、後の人生でみんなと違う方向を向く必要が出た際に、これらの経験は必ず生きる。

 

マイノリティ経験を積むことの効用は、周囲に流されず決定が出来るようになることだけではない。マイノリティ経験を積むことで、マイノリティの立場にいる側の気持ちもわかるようになる。人生でずっとマジョリティの側にしかいなかった人には、なかなかマイノリティの気持ちはわからない。こういう人たちが、マイノリティに対して同調圧力をかける。マイノリティ経験があれば、こういう人たちの考えを無下にして、同調圧力をかけることがどれだけ罪深きことか、分かるはずである。

 

そもそも、人はひとりずつ違うわけで、すべてがみんなと一緒なんてことがありえるわけがない。どこかで必ず「自分だけ」な部分があるはずだ。ずっとマジョリティ、という人生は果たして本当にその人の人生と言えるのだろうか。たとえ他人と違っても、どこかで「自分はこうしたい」という方向に進むことは重要なことだと僕は思う。それが生きるということなのではないだろうか。

 

人と違うことをやれ! (PHP文庫)

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