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脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

金の話をしない経営者を信用するな

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ワタミの会長、渡邉美樹がまたしても話題である。問題になっているのは、以下の記事だ。

 

ハッスルする人は、出世できないのか
http://news.livedoor.com/article/detail/7334475/

 

この記事の中で、特にこの部分が注目されている。

 

「人間が働くのは、お金を儲けるためではなく人間性を高めるためである」

 

この人は今回、経営者がもっとも言ってはならないことを言ってしまったと思われる。給料を払う立場にある人間が、「仕事はお金儲けのためではない」と言ってしまったら、社員はどういう気持ちで給料をもらえばよいのだろうか。この理屈だと、給料が払われなくても人間性が高まったのであればそれでよしと考えざるをえないことになる。「人間性を高めるためのサービス残業」や、「人間性を高めるための長時間労働」などなど、違法行為が軒並み正当化される結果を招きかねない。ボランティア団体の会長が言うならともかく、営利企業の会長がこういったことをさらりと言ってのけるのは、ある意味すごいことである。

 

人間が働くのは何のためか?という問いについては、このブログでは過去にいくつか記事を書いているので、深入りはせずに過去記事を並べるだけでにしておこう。一言でまとめると、「労働の本質は働いた分の給料をもらうことであり、成長とか社会貢献とかそういったことを働く理由に挙げるのは、自分だけなら構わないが他人に強要すべきではない」ということになる。

 

今日は勤労感謝の日なので、「労働」の本質について考えてみた
仕事で自己実現をしなければならない、というまやかし

 

今日主に書きたいのは、渡邊社長のように金の話を避けようとする経営者についてだ。僕は、金の話をしない経営者を信用すべきではないと思っている。企業を経営するという行為の第一の目的は経済的利益を生みだすことであり、それができない企業は倒産するしかない。「金儲け」の話から過度に目を背けようとしたり、ましてやワタミのように「金儲けを仕事の目的にすべきではない」と言ってしまうのは、逆に何か後ろめたさがあるからのような気がしてならない。

 

「金儲けを仕事の目的にするな」という渡邉美樹会長の個人資産は数百億円の規模にも上り、しかもそれは、会長が批判する「額に汗しないで稼いだお金」ではないのだろうか。会長の言う「コツコツと地味な仕事」というのは、言い換えれば労働集約型の事業ということであり、なるべく安い人件費で長く働いてもらえばもらうほど利益が上がるという非常にわかりやすい構造になっている。このシステムに社員を組み込むには、確かに「金」の話をしていては都合が悪いだろう(自分の待遇の悪さに気づかれてしまう)。こういった事実を覆い隠すために、渡邊会長はすぐに経営の話を「夢や成長」につなげようとするのではないだろうか。こんなに「偽善」という言葉がピッタリ当てはまる例もそうないだろう。

 

経営者は「金儲け」が仕事である。それなのに、自分のところの社員には一切「金儲け」の話をしないのであれば、それは何か不都合な事実を覆い隠そうとしているのかもしれない。そんな人間を、信用してはならない。たとえ卑しく見えても、純粋に仕事の目的を成長や社会貢献ではなく「金儲け」に設定している人間の方が、僕は信用に値すると思っている。

 

(もっとも、仕事の目的が「金儲け」だからといって無条件で信用に値する人間であるということにはならないのは言うまでもない。念のため。)

 

金持ち父さん貧乏父さん

金持ち父さん貧乏父さん