脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

ベンチャー企業での搾取系インターンシップに注意

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以下の記事を読んだので、今日はインターンシップについて書こうと思う。

 

【就活とインターン】就活の前にインターンをやるべき3つの理由
http://ventureintern.com/column/2013/03/04/3162/

 

結構昔の話になるのだけど、僕が大学に入学して半年ほどたったある日、高校は一緒だったが大学に入学して以来疎遠になっていた友人に、久々に再会するという出来事があった。入学時は僕と同じく地方から出てきたパッとしない感じの風貌だった友人は、半年で見事に意識の高い学生に変貌を遂げていた。怪しげな横文字の名前がついた学生団体に入っているとかで、「最近、全く授業出てないわ―」と地獄のミサワを地で行くような忙しい自慢が展開され、だいぶウンザリしたことを覚えている。

 

彼が忙しい理由は、学生団体の活動に加えて、ベンチャー企業でインターンも始めたから、とのことだった(冒頭で引用した記事が薦める、「大学1年生からのインターン」である)。なんでも彼の所属する学生団体のOBのツテでそのインターンの話が回ってきたとかいう話で、「忙しいが色々と勉強になる」と彼は満足そうに語っていた。ちなみに、給料はほとんど出ないらしい。

 

この話を聞いた時点では、僕はこの手の話について全く明るくなかったので特に深く考えることはなかったのだが、自分自身も起業を経験した今になって考えると、おそらく友人は搾取系インターンシップの被害にあっていたんだろうな、と想像することができる。

 

まず、日本で「ベンチャー企業」を自称する会社の実態についてから書いていこう。「ベンチャー企業」とは、本来の意味では「新技術や高度な知識を軸に、大企業では実施しにくい創造的・革新的な経営を展開する中小企業」のことを指すが、日本のベンチャー企業を自称する会社の多くは、新技術や高度な知識を持っているわけではなく、単に「会社が小さい」ことをもって「ベンチャー企業」を名乗っている場合が多い。

 

一番多いのが、何か自社サービスを始めようと思って起業したものの、結局自社サービスはうまく進まず、「凌ぎ」として受託開発を始め、それがいつの間にかメインになってしまっているというパターンだ。こういう会社は、気持ちだけはまだ「ベンチャー」なのでベンチャー企業を名乗り、会社のホームページにも威勢のいいことを書く。しかし、実態は受託開発専門の中小企業である。

 

こういう会社の経営は本当に危なっかしく、金は無いが人が足りないという状況が恒常的に発生する。人が欲しいなら雇用するのが普通の考えだが、人をまともに雇えるような金はない。そこで、学生をインターンの名目で採用して、二束三文(酷い場合は無給)で働かせよう、というおそるべき計画が実行される。僕はこのような意図の下で行われるインターンを、搾取系インターンシップと呼んでいる。

 

インターンシップは、本来は教育目的に行われるべきものであり、労働であってはならない。しかし、搾取系インターンは実質的には労働であり、例えばアルバイトがやるような業務を延々とさせて、ちょっとだけ勉強っぽいことを最後に付け加えてお茶を濁したりする。給料は出ないか、出たとしてもアルバイトとして貰えるよりもずっと安い。

 

もっと酷い場合には、アルバイトの範囲を超えて、普通に正社員相当の仕事を二束三文(あるいは無給)で任せたりもする。このシチュエーションを、たまに「学生なのに大きな仕事を任せてもらえた!」と喜んでしまう人がいるようだが、対価のない労働はただの搾取だ。大きな仕事を任せるには、それ相応の給料を払わなければならないというのが社会のルールである。これは学生の無知につけこんだ、悪質な詐欺に近い。

 

こういうことを、ある程度の大きさの会社がやったりすると社会的批難は免れられないのだが、ベンチャー企業を自称する零細企業は明日の経営も危うく手段を選べないということもあり、こういう搾取系インターンは実際かなり多い。大学1・2年生あたりだと、まだ働くということがよく分かっていないということもあって、こういう詐欺的なインターンにコロッと引っかかってしまったりする。

 

基本的に小さな会社が行うインターンは99%が搾取系だと思ってよい。小さな会社にインターンを教育するような体力があるわけがなく、インターンとして採用された学生は間違いなく「勉強」ではなく「仕事」をさせられることになる。 「仕事」をするのであれば、その内容に見合った給料がもらえなければそれは搾取である。

 

学生の皆さんは、「インターン」をする際にはそれが搾取系インターンシップではないかに、注意してもらいたいと思う。本当に教育目的で行われるインターンには様々な利点があるので十把一絡げでインターンはダメだという気は全くないが、日本には真に職業教育的な価値を持ったインターンはほとんどない、ということも知っておいてもよいと思う。

 

これからを生き抜くために大学時代にすべきこと

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