読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

脱社畜ブログ

仕事観・就職活動・起業についての内容を中心に、他にも色々と日々考えていることを書き連ねていきます。

日本の会社でリモートワーク(在宅勤務)が普及しそうにない理由

仕事観 書評
スポンサーリンク

前回のエントリで、37シグナルズの新刊『強いチームはオフィスを捨てる』を紹介した。この本はとてもよい本なのだが、ではこの本で紹介されているようなリモートワークを中心にした働き方を未来ではみんながするようになるのかというと、それはまた別の問題だと言わざるを得ない。特に、日本ではリモートワーク(≒在宅勤務)の全面的な普及は現状だとかなり難しそうだと僕は思う。

 

もちろん、部分的にリモートワークを取り入れている会社は日本にもたくさんある。僕がまだ会社員をしていたころに働いていた会社も、ノートパソコンを持ち出して家で少し仕事をするようなことはできた。ただ、これはあくまで普通にオフィスで仕事をすることに対する補完的な位置づけのものに過ぎず、1週間のほとんどを在宅勤務で済ませるわけにはいかなかった。特に、会議の類に出席するには実際にオフィスに行くしかない。僕の前職は会議が山のようにある会社だったので、リモートワークを仕事の中心に据えることはどうしても難しかった。

 

また、日本の会社では多くの場合、リモートワークをするには大義名分がいる。小さな子供の面倒を見なければならないであるとか、家族が病気であるとか、そんなふうにある程度の「事情」がないとリモートワークはさせてもらえない。単に「通勤電車がイヤだから」とか「オフィスだと仕事中に色々話しかけられて集中できないから」という理由で在宅勤務をさせてくれと言っても、そんなのはお前のわがままだろうと言われてしまう。

 

日本の残念な会社は「仕事の結果」よりも「仕事への姿勢」を評価しようとするので(「仕事は結果がすべて」というウソ)、リモートワークとの相性は最悪だ。リモートワークでは、「仕事への姿勢」はほとんど確認できない。オフィスなら、椅子に座りパソコンに向かって難しそうな顔をしているだけで、とりあえず「真面目に働いている」と思ってもらえるが、リモートワークだと「仕事の結果」を出さない限りは働きぶりは評価されない。部下の「仕事への姿勢」を見て評価をしていた上司は困ってしまうだろう。また、「仕事への姿勢」を見せることだけで高い評価を得ていた人たちも、同じように困るに違いない。

 

そういうこともあって、日本にはリモートワークを「望まない」人たちも多いように思える。こういう人たちは、自分がリモートワークをすることを望まないだけでなく(自分が望まないのは別に批難されるべきことではない。オフィスの方が集中できるという人はオフィスに来ればいい)、他人がリモートワークをすることも望まない。だから、それっぽい理由をつけてリモートワークの導入を反対する。

 

『強いチームはオフィスを捨てる』を読むとわかるが、リモートワークの導入を成功させるには、少なくとも一緒に仕事をするメンバー全員のコンセンサスが必要不可欠だ。仕事で大事なのは「姿勢」ではなく「結果」であり、メンバー各自が自分のいちばんパフォーマンスの出しやすい働き方で働くのが、チームにとっても一番いいという同意がないと始まらない。スタートアップのように、少人数で自発的に結成したチームであればそういうコンセンサスもとりやすいだろうけど、大企業で個人の意志に関係なく集められたチームでは、なかなかうまくはいかないだろう。

 

リモートワークを中心に働きたいのであれば、一緒に働く人全員がリモートワークに賛成な状態を作らなければならない。新興の企業ならともかく、今ある企業にそういう変化を求めるのは、現実にはかなり困難だ。

 

リモートワークを普及させる一番いい方法は、結果を見せつけることだろう。リモートワーク中心の働き方をする組織が、そうでない組織に圧勝するようなことがあれば、さすがに無視できなくなる。そういう未来は面白い。どこかのイケてるスタートアップが、やってくれはしないだろうか。

 

強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」

強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」

 

 

あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。